ワクワークを考えるblog

もっとワークワークな世の中を! 『ヒト』と『カネ』の課題を解決する幸せ視点とお金視点のコンサルティング会社です。

【キャリアシリーズ】成功するシニア人材の3つの力とは ~キャリア・シフトチェンジのすすめ~

みなさん、こんにちは。トリプルバリューCCOの千葉裕子です。
新人、若手、ミドルと続いてきたキャリアシリーズも、いよいよシニアになりました。
自分の年齢に限らず、人生100年時代の生き方、働き方を見通すことで中長期的なキャリア戦略が立てられます。ぜひ、最後までお付き合いください。
 
令和3年(2021年)4月、改正高年齢者雇用安定法の施行により、事業主には「65歳までの雇用の確保(義務)」「70歳までの就業確保(努力義務)」が課せられました。法律ですから、あまり楽しいことは書いてありません。「少子高齢化が急速に進行し人口が減少する中で、経済社会の活力を維持するため、働く意欲がある誰もが年齢にかかわりなくその能力を十分に発揮できるよう、高年齢者が活躍できる環境整備を図る法律」だと記載されています。
 

参考:厚生労働省_高年齢者雇用安定法改正の概要(PDF)

 
企業側にとっては、シニア人材をうまく活かせるかどうかは競争力に直結する課題ですね。これからは社員の2~3割が60歳以上の高齢社員という労務構成を前提に人事戦略を考え、今から実行する必要があるでしょう。
 
一方、シニア人材の活用には根深い問題があると感じている方も多いのではないでしょうか。
 
・かつての部下が自分の上司となる
・給料がこれまでの半分になる
・慣れない事務作業を行わなければならない などなど
 
こうした現実とどう向き合うのかは、シニア当事者のキャリア意識の問題でもあります。
会社の処遇を嘆きぼやきながら働き続ける方が多い職場を見ると、本当に胸が痛みます。気力や体力等の衰えを自覚し始める年齢でもあり、事実を受け入れて前向きに適応するのが口で言うほど簡単ではないことは容易に想像できます。それでも、そのキャリア課題に向き合えたら今の組織で重宝がられるシニア人材として働き続けることも十分できるでしょうし、新たな可能性を模索したいと思えば、社内異動転職独立起業などに挑戦することもできるでしょう。55歳でポストオフしたとしても70歳まではまだ15年あるのですからー。
  
会社から言い渡される条件やポストを待つのではなく、自分のキャリアを自分で選べる選択肢を持った生き方ができるように、今から自律型のキャリア開発に取り組んでいきたいですね。
 
■成功するシニア人材の3つの力
そこで今回は「キャリア・シフトチェンジ」という 中央職業能力開発協会(JAVADA)のプログラムから、成功する“かわいい高齢者”の3つの力をご紹介したいと思います。
  1. 気持ち切り替え力(態度)
過去の成功体験を思い出に変え、新しい環境における自分の新たな役割に対して前向きに取り組める力。「気持ち切り替え力」のある人は、何でも否定から入らず、肯定的な言葉を口にして、まず何でもやってみるポジティブでセルフコントロールができる人です。
 
2. ヒューマン・タッチ力(行動)
社会的スキルで、社内外で水平的な人間関係を形成できる力。「ヒューマン・タッチ力」に長けている人は、新しい職場でも新たな人間関係を構築することができ、結果として組織に対しても良い影響を与えることができます。
 
3. お一人様仕事力(スキル)
テクニカルスキルの側面で、人に頼らず仕事を遂行できる力。「お一人様仕事力」がある人とは、自分で手を動かすことができる人です。特に役職に就いていた人の中には、部下がいないと何もできないという方が多いはず。Excelで資料が作れるとか、オンライン会議に自力で参加できるとか、そういったスキルを若い人から謙虚に学んで、身に付けていくのです。
 
 
シニアの存在がこれほど大きくなっているにも関わらず、シニアのキャリア開発は手を付けられていない企業がほとんどではないでしょうか。経営・人事の方には、すぐに対策を講じてもらいたいです。もし、ミドル世代以上の方で会社に研修プログラムがないなら、手遅れにならないように、ぜひ自分で動いていただきたいと思います。
 
人生に定年はありません。老後も余生もないのです。
ポストオフ後だって定年退職後だって、ちゃんと自律的にキャリアを開発しておけば、生涯現役の生き方ができるはずです!未来の自分の幸福は、今の自分が決めるのです。
 
トリプルバリューでは、本文内でご紹介した中央職業能力開発協会(JAVADA) の「キャリア・シフトチェンジワークショップ」のプログラムをご提供できるほか、貴社に合わせたキャリア開発プログラムの設計も承れますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。ワクワークしているスタッフからご連絡差し上げます。

トリプルバリューのキャリア開発プログラムを詳しく知る

【ウェルビーイング】ポジティブ心理学×幸せ視点の経営学その3

こんにちは、トリプルバリューの山本龍太です。
 
私たちは「もっとワクワークする世の中を!」をスローガンに、働きがい改革を進めています。以前のメルマガで、私が学んだポジティブ心理学MBAの学びを基にした経営学をかけ合わせた取り組みをご紹介しましたが、今回はその第3弾です。
 
突然ですが「あなたは幸せですか?」と聞かれたらYesと答えますか。幸福度の総合指標として広く用いられている指標としてDienerによる人生満足尺度(SWLS)というものがあります。SWLSは、Satisfaction With Life Scale の略です。
 
以下の5つの質問に7件法(1 全くそう思わない、2 ほとんどそう思わない、3 あまりそう思わない、4 どちらともいえない、5 すこしそう思う、6 かなりそう思う、7 とてもそう思う)で答えてもらい、5つの数値を足してもらうというものです。35点満点で計算します。
 
人生満足尺度SWLSの質問:
1. ほとんどの面で、私の人生は私の理想に近い
2. 私の人生は、とてもすばらしい状態だ
3. 私は自分の人生に満足している
4. 私はこれまで、自分の人生に求める大切なものを得てきた
5. もう一度人生をやり直せるとしても、ほとんど何も変えないだろう
 
『幸せを科学する』(大石繁宏、2009年、新曜社)によると、ある調査での平均点は、フランス系カナダ人男性:27.9、フランス系カナダ人女性:26.2、アメリカの大学生:24.5、日本の大学生:20.2、韓国の大学生:19.8、中国の大学生:16.1、アメリカの囚人男性:12.7、のような分布になっていたそうです。
 
では幸福度を高めるためにはどうすればよいでしょうか。
 
幸福感には3タイプあるといわれています。

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この組織づくりに、エンゲージメントカードをご活用いただいている企業様も増えてきましたが、最近ではワークショップや研修をご依頼いただくケースも増えてきました。
 
「生産性を上げたい」「チームメンバーとワクワク働きたい」などといった課題感をお持ちの方は私たちにお気軽にご相談ください。

【キャリアシリーズ】偶然を味方につけるには

こんにちは、トリプルバリューの山本龍太です。
 
突然ですが、『計画的偶発性理論』 をご存じでしょうか。これは、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ博士が1999年に発表して世界を驚かせた型破りなキャリア理論です。

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「予測できない変化の続く今日では、人生に起こることの8割は偶然の産物である」
 彼はまずそう主張します。彼自身が心理学の教授になったのも偶然からでした。彼は大学時代、大好きなテニスに情熱を注ぐあまり勉強に打ち込めなくなり、一時は退学の危機に瀕します。しかし、唯一の理解者であったテニスコーチがたまたま心理学の先生で、この偶然が彼を心理学に導きました。
 
「もし、自分で人生を切り開こうと思うなら、偶然を味方につける必要がある。つまり、自分にとって都合の良いことが高確率で起こるよう、積極的に、継続的に、自ら仕掛けていくことだ」
と彼は続けます。普段の心構え次第で未来に差が生じてくるという話には、不思議と惹かれるものがあります。
 
理論はさらに展開し、偶然を味方につけるには、次の5つの行動・思考パターンが必要だと主張します。
●好奇心 (Curiosity):多種多様なことに広く興味を持つ
●持続性 (Persistence):自分の考えや価値観にこだわりを持ち続ける。
●柔軟性 (Flexibility):環境がどのように変わっても対応し、計画にとらわれず、予期せぬチャンスを活かす
●楽観性 (Optimism)どのような結果になろうとも、人生に役立つ部分があったと、ポジティブにとらえる
●冒険心 (Risk-Taking)行き先が見えなくても行動を起こす
 
好奇心、楽観性、冒険心はエンゲージメントカードにもあり、研修受講者の対話を見ていると、確かに偶然を楽しんでいる方が多いようにも思います。
 
 この理論は、この5つの思考を持って行動する「生き方」が、一見偶然と思えることも必然としていくという考えなのだろうと推測します。20年以上前の理論ですが、先が見えないVUCAと呼ばれる現代において、偶然を味方につけるこの理論は非常に有効だと思います。ではこれらの行動・思考を身につけるにはどうすればよいでしょうか。
 
「何をしたいかという目的意識に固執すると、目の前に訪れた想定外のチャンスを見逃しかねない」とクランボルツ教授は指摘しました。 これまでは将来の目標を決めて計画を立て、それに向かってキャリアを積み重ねていくというものがほとんどでした。しかし、VUCA時代は将来の社会や会社の状況は個人の意思でコントロールできるものではなく、従来のキャリアプランの立て方は効果的とはいえなくなっています。そこで、あえて明確なゴールを定めず、現在に焦点を置いてキャリアを考える計画的偶発性理論が注目されています。 
 
 今回は一部のご紹介でしたが、その他の理論も交えたキャリア研修をトリプルバリューでは提供しています。従業員をワクワクさせたい経営者・管理職の方はぜひお気軽にご相談ください。ワクワークしているスタッフからご連絡いたします。

 

info@triplevalue.jp

ミドル時代のキャリアデザイン【後編】~ミドルの能力開発編~

みなさん、こんにちは。トリプルバリューCCOの千葉裕子です。
前回に引き続き「ミドル時代のキャリアデザイン」について、今月は能力開発の側面から論じてみたいと思います。

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みなさんは「キャリアプラトー」という言葉を耳にしたことはありますか?
 
プラトー(Plateau)とは、高原または台地を意味する英語です。
急激な変化の中で、思うように変われない。20代、30代の頃のように成長実感が得られず、組織の中でも大して活躍ができていないと感じて、働くモチベーションが停滞する時期を差します。
 
それまで一所懸命に努力して確実に成果を上げてきた人ほど、伸び悩みを感じるかもしれませんね。いままで経験したことのない、はじめてのスランプだという人も多く、ミドルの憂鬱と相まって精神的にも辛い時期でしょう。
 
しかし、実は本当に怖いのは辛さではありません。
キャリアプラトーの本当の恐ろしさは、それに慣れてしまうことなのです。
30代後半~40代にもなれば、「担当業務は一人前にこなせるし、飛びぬけた業績を上げなくても口うるさく言われることもないし、安定した収入はあるし」と、健全な危機意識を持てなくなってしまうのですね。
 
こうして居心地のいい狭い世界でぬるま湯状態に入ってしまうと、ここでキャリア発達がストップしてしまう危険性をはらんでいます。
 
ミドルのキャリアには、分かれ道があるのです。
 
少し古いデータですが、リクルートワークス研究所の2004年のワーキングパーソン調査によると、この停滞期はおおむね35歳から49歳までに見られ、50代以降にもう一度ブレイクスルー(再上昇)を起こす傾向があります。これには励まされますね。
 
ぬるま湯の中でゆでガエルになってしまう人と、停滞期を脱してミドル時代に人生の自己ベストを更新する人の違いは、継続した能力開発にあります。


 ●外部環境の変化を読み、労働市場でのニーズを捉えて、顧客(社内顧客含む)に求められる人材になるための差別化を図っていますか? 

自らの競争力を高めるためのキャリアストレッチ(新たな分野や高いレベルへの挑戦)をしていますか?
 
 ●担当者・プレーヤーとしての仕事だけでなく、世代継承性(人を育てる、ノウハウを共有するなど)を意識した貢献をしていますか? 
 
Today is the first day of rest of your life.
今日があなたの人生でもっとも若い日です。
 
前向きにキャリア形成を行っていれば、ミドル時代は人生で最高に創造的な成果を上げることができて、働く喜びを味わえるゴールデンタイムになるでしょう。たとえ出遅れたと思った人も、自分への諦めは禁物。今日気づけたことをラッキーだと捉えて、さっそく行動を起こしましょう。人生100年時代、この道は長いのです。70歳まで第一線でイキイキと活躍できる「複数の選択肢を持った自分づくり」のスタートです。
 
トリプルバリューでは、企業様からのキャリア開発のご相談だけではなく、個人のお客様からのキャリアカウンセリングのご依頼も承っていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。ワクワークしているスタッフからご連絡差し上げます。

ウェルビーイングの実現に ポジティブ心理学×幸せ視点の経営学その2

こんにちは、トリプルバリューの山本龍太です。
 
私たちは「もっとワクワークする世の中を!」をスローガンに、働きがい改革を進めています。以前のメルマガで、私が学んだポジティブ心理学MBAの学びを基にした経営学をかけ合わせた取り組みをご紹介しましたが、今回はその第2弾です。

 

突然ですが皆様は「幸せになりたいですか?」 おそらくほとんどの方がYesとお答えになるでしょう。
 
では「幸せになる行動」をとられていますか。この質問だと最初の質問よりYesの数がぐっと減ります。逆に「不幸せにならない行動」を選択していないですか?と質問するとYesの数が先ほどより増えることもあります。
 
これは行動経済学プロスペクト理論(人間は「得をすること」よりも「をしないこと」を選んでしまうという法則)なので、やむを得ないですが、それで終わらせてしまうと幸福度は増しません。では、どうすればよいでしょうか。
 
私たちはポジティブ心理学の父であるセリグマンが提唱したPERMAという考え方を重視しています。もとはウェルビーイングを測定する心理検査だそうですが、私たちはこの状態になるにはどうすればよいかという文脈で活用しています。

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【PERMAの各項目の事例】
●Pleasant Emotion:ポジティブ感情
 例)テストで90点取ったとき「10点分間違えた」ではなく「90点取れた!」とポジティブにとらえることが大切です。
 ●Engagement:エンゲージメント
 例)「もうこんな時間?」となるぐらい何かに没頭するような状態です。
 ●Relationship:人間関係
 例)職場で一人でも自分のことを気にかけてくれる人がいると幸福度が高まるようです。
 ●Meaning&Purpose:行動の意味、意義
 例)三人のレンガ職人の話。レンガを積んでいる人に「何をしているの」と聞いたら、「レンガを積んでいる」「壁を作っている」「100年続く大聖堂を作っている」という三者三様の答えが返ってきたという話ですね。この大聖堂と答えた人(大きなビジョンがある人)が後に現場監督として多くの人を育て、大聖堂には彼の名がつけられたという話です。
 ●Accomplishment(Achievement):達成
 例)目標を達成する。達成感を感じる。


こういった状態は幸福度が増している状態です。私たちの目指す「ワクワクしている状態」はこの5つのどれかに当てはまると考えています。では、これらを満たすにはどうすればよいのでしょうか。続きは【ウェルビーイング】シリーズのその3でお伝えする予定です。
 
私たちは組織の幸福度を上げる研修やセミナーも行っています。組織に課題を感じている方はお気軽にご連絡ください。ワクワークしているスタッフからご連絡いたします。

ウェルビーイングの実現に ポジティブ心理学×幸せ視点の経営学その1

こんにちは、トリプルバリューの山本龍太です。
 
私たちは「もっとワクワークする世の中を!」をスローガンに、働きがい改革を進めています。その活動で、私が学んだポジティブ心理学MBAの学びを基にした経営学をかけ合わせて、実際の改革に取り組んでいます。今回はその一部をご紹介いたします。
 
突然ですが「今日あった良い出来事を一つ教えてください」といわれたら何が思い浮かぶでしょうか。先日行ったワークショップでは以下のような答えが出ました。
・新幹線から富士山が見えた
・子どもが今日もかわいい
・重めの会議が無事に終わった
日常に何気ないことをよいことと思えるのは素敵ですね。
 
実はこれはポジティブ心理学の父と呼ばれるマーティン・セリグマン博士の「three good things」というセッションに基づきます。一日を今日の嫌なことを思い出して締めくくるのか、よかったことを思い出しながら締めくくるのか、で幸福度が変わってくるそうです。
 
そして、
●このことはなぜ起きたのか
●自分にとってどんな意味があるのか
●もっと経験するためにはどうすればよいか

と考えることにより日常生活や仕事での視点が変わります。この視点を職場のメンバーの多くが持てば、職場がポジティブな雰囲気であふれるのではないでしょうか。そして、「生産性が高まる」「メンバーが自ら考えて行動する」「離職率が低下する」などの効果が生まれることが予想されます。
 
最後に私たちがこれらをお伝えしているときに最も重要だと考えていることをご紹介します。それは幸せとは連続的なものということです。

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前述したようなワークをやっても「私には当てはまらない」「すぐには効果が出ない」というお声もいただきます。非常にもっともなご意見だと私たちは受け止めています。
しかしやり続けることで意味が生まれてくるのだと思います。
 
やり続けることは一人では難しいこともあると思います。今後もこのメルマガで「ポジティブ心理学×幸せの経営学」というテーマで様々なメソッドや考えを発信していきます。ぜひ職場の仲間と、友人と、ご家族と試してみてください。もし、それでも難しければ私たちにご連絡ください。ワクワークしているスタッフとともに幸福度を増していきましょう。

【キャリアシリーズ】ミドル時代のキャリアデザイン【前編】~ミドルの葛藤編~

みなさん、こんにちは。トリプルバリューCCOの千葉裕子です。

今月は、ミドル時代のキャリア開発について、一緒に考えてみましょう。

 

You are the CEO of your life.

人生の最高経営責任者はあなた自身である。

 

ミドル時代は、キャリア満足度にバラつきが生じてくる頃です。

みなさんは、ご自身の意思で自分の人生を経営できている実感は持てているでしょうか?

会社組織の中では責任の大きな仕事を任されるようになり、マネジメントの役割を担う人も出てくるでしょう。会社から求められることが変わるにつれ、やりがいが増す方もいらっしゃれば、仕事の意味や自身の存在価値を感じられないままに忙しい日々を過ごしていると、キャリアミスト(霧)の中にいるような感覚かもしれません。

 

「この仕事は本当に自分のやりたいことだろうか?」

「昇格試験を受ける年になったけど、自分は本当にこの会社での出世を目指したいのか?」

「このまま今の仕事を続けていたら、外では通用しない人材になるのではないか?」

「年齢的にも転職するなら、いまが最後のチャンスなのではないか?」 

 

などは、自分の人生に真剣だからこそ出てくる葛藤です。

 

公私ともにトランジション(転機)と向き合う機会も増えてきます。

仕事においては昇格や異動、転勤、転職などがあるでしょう。また、私生活においては結婚や子育てなどでライフスタイルの変化を余儀なくされていたり、家や車を購入や子どもの学費などのマネープランの現実味が増してきたりという方もいらっしゃるでしょう。

 

もし、「期待していたことが起こらない」という現実に直面しているなら、いったん立ち止まってキャリアプランを見直すチャンスかもしれません。望んでいた職種やポジションに就けない、結婚相手が見つからないなどと当初の人生設計と違うのであれば、新たなシナリオを描いて道を選び直すのも、ミドル時代に大切な考え方です。

 

この時期には、「自分の人生はこれでよかったのか」と振り返らずにはいられなくなる、ミッドライフ・クライシス(中年の危機)と呼ばれるアイデンティティの不安な状態に陥る方もいらっしゃいます。いわば「第二の思春期」ですね。もちろん、自分できっかけを掴んで新たな目標を見つけ、イキイキとミドルライフを謳歌する方もいらっしゃいますが、悩みの内容や深さは人それぞれ。放っておくと、無気力になって仕事に打ち込めなくなったり、心身の体調を崩したいする方も出てきてしまいます。

 

みなさんにお伝えしたいのは、こうしたキャリアの危機や葛藤は、誰にでもあるということです。「あ、ちょっとまずいな」「一人で悩んでいても抜け出せそうにないな」と思ったら、何か前向きなアクションを起こすことをお勧めします。

 

  • 運動をする

心の健康は体の健康と密接に関係しています。軽いジョギングなどの有酸素運動や呼吸を整えるヨガなど、ご自身のライフスタイルに合った運動習慣を取り入れてみましょう。

 

  • 勉強をする

視野が狭くなって考えが堂々巡りするときには、新たな知識や他の人の体験から気づきを得ることで、やるべきことが見えることがあります。仕事に役立つ自己啓発(英語や資格の勉強など)でも構いませんし、ビジネススクールに通って社外のネットワークに触れるのも大変効果的です。

 

  • セミナー・ワークショップに参加する

キャリアデザイン講座、自分の性格について学ぶ自己理解セミナー、読書会など、今はオンラインでも参加できるセミナーがたくさんあります。

私どもトリプルバリューでも、「エンゲージメントカードの体験ワークショップ」を定期的に開催しています。ご自身の大切な価値観やこれからのキャリアビジョンを明確にするために効果的ですので、ぜひご参加ください。

 

悩みが深い、この機会にキャリアビジョンや人生設計を見直したい、転職などの重要な意思決定をするなどの個別性の高い課題をお持ちの場合は、キャリアカウンセリングを受けてみることをお勧めします。カウンセラーに話してみることで、自分が何に悩んでいるのか、どんな不安があるのか整理されてすっきりしますし、一緒に解決策や今後のキャリアデザインを考えることで、具体的な次の一歩が見つかる方もいらっしゃいます。

 

※【後編】はミドルの能力開発編です。

 

トリプルバリューでは、企業様からのキャリア開発のご相談だけではなく、個人のお客様からのキャリアカウンセリングのご依頼も承っていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。ワクワークしているスタッフからご連絡差し上げます。