ワクワークを考えるblog

もっとワークワークな世の中を! 『ヒト』と『カネ』の課題を解決する幸せ視点とお金視点のコンサルティング会社です。

【キャリアシリーズ】偶然を味方につけるには

こんにちは、トリプルバリューの山本龍太です。
 
突然ですが、『計画的偶発性理論』 をご存じでしょうか。これは、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ博士が1999年に発表して世界を驚かせた型破りなキャリア理論です。

f:id:triplevalue:20210420101619j:plain



 
「予測できない変化の続く今日では、人生に起こることの8割は偶然の産物である」
 彼はまずそう主張します。彼自身が心理学の教授になったのも偶然からでした。彼は大学時代、大好きなテニスに情熱を注ぐあまり勉強に打ち込めなくなり、一時は退学の危機に瀕します。しかし、唯一の理解者であったテニスコーチがたまたま心理学の先生で、この偶然が彼を心理学に導きました。
 
「もし、自分で人生を切り開こうと思うなら、偶然を味方につける必要がある。つまり、自分にとって都合の良いことが高確率で起こるよう、積極的に、継続的に、自ら仕掛けていくことだ」
と彼は続けます。普段の心構え次第で未来に差が生じてくるという話には、不思議と惹かれるものがあります。
 
理論はさらに展開し、偶然を味方につけるには、次の5つの行動・思考パターンが必要だと主張します。
●好奇心 (Curiosity):多種多様なことに広く興味を持つ
●持続性 (Persistence):自分の考えや価値観にこだわりを持ち続ける。
●柔軟性 (Flexibility):環境がどのように変わっても対応し、計画にとらわれず、予期せぬチャンスを活かす
●楽観性 (Optimism)どのような結果になろうとも、人生に役立つ部分があったと、ポジティブにとらえる
●冒険心 (Risk-Taking)行き先が見えなくても行動を起こす
 
好奇心、楽観性、冒険心はエンゲージメントカードにもあり、研修受講者の対話を見ていると、確かに偶然を楽しんでいる方が多いようにも思います。
 
 この理論は、この5つの思考を持って行動する「生き方」が、一見偶然と思えることも必然としていくという考えなのだろうと推測します。20年以上前の理論ですが、先が見えないVUCAと呼ばれる現代において、偶然を味方につけるこの理論は非常に有効だと思います。ではこれらの行動・思考を身につけるにはどうすればよいでしょうか。
 
「何をしたいかという目的意識に固執すると、目の前に訪れた想定外のチャンスを見逃しかねない」とクランボルツ教授は指摘しました。 これまでは将来の目標を決めて計画を立て、それに向かってキャリアを積み重ねていくというものがほとんどでした。しかし、VUCA時代は将来の社会や会社の状況は個人の意思でコントロールできるものではなく、従来のキャリアプランの立て方は効果的とはいえなくなっています。そこで、あえて明確なゴールを定めず、現在に焦点を置いてキャリアを考える計画的偶発性理論が注目されています。 
 
 今回は一部のご紹介でしたが、その他の理論も交えたキャリア研修をトリプルバリューでは提供しています。従業員をワクワクさせたい経営者・管理職の方はぜひお気軽にご相談ください。ワクワークしているスタッフからご連絡いたします。

 

info@triplevalue.jp